AI時代、エンジニアが活躍する鍵は判断力にある

技術を価値に変える「判断力」とは / IT・AIコンサルティング事業部 部長 槙島

こんにちは。インディゴソリューションズ株式会社の槙島です。

皆さんは今、エンジニアを取り巻く状況をどのように感じているでしょうか。AIの登場によって、エンジニアの置かれている環境が大きく変わりつつあることは、多くの方が実感されていると思います。海外ではIT業界の人員削減に関する報道もあり、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし私は、25年以上にわたり大手外資系IT企業の第一線で働いてきた経験から、今こそエンジニアが活躍できる時代、そして活躍すべき時代であると考えています。

AIはさまざまな知識を教えてくれます。一方で、技術そのものはどんどん進化し、複雑になっています。そうした技術を適切に組み合わせ、世の中の役に立つ形にするのは誰でしょうか。その役割を担っているのは、まさにエンジニアではないでしょうか。

AI時代、エンジニアに求められる能力は変化している

ただし、一つ注意していただきたいことがあります。AIの登場によって、エンジニアに求められる能力は大きく変わっています。この変化に対応できるかどうかが、これからエンジニアとして活躍できるかどうかの大きな分岐点になっています。

では、今エンジニアに求められている能力とは何でしょうか。よく挙げられるのは、AIでは代替されにくい能力、たとえば人とのコミュニケーション能力です。確かにそれも重要です。しかし私は、もっと根本的で重要な能力があると考えています。

それは「判断力」です。

「判断力なら自分にもある」と思われる方も多いかもしれません。ただ、皆さんが考えている判断力と、私がここでお話しする判断力とでは、イメージしているものが少し違うかもしれません。その違いについて、私自身の経験からお話しさせてください。

「指示を実行するための判断」と「価値を生み出すための判断」

私は新卒で日本の大手IT企業に入社し、9年間、開発エンジニアとして働いていました。当時の私は、技術的なことを考えて、どう作るかを決めて、改善案も出す。それなりに自分で判断して仕事をしているつもりでした。

しかし、米系大手IT企業に転職して、その考えが全く甘かったことに気づかされました。

それまでの職場で私が行っていた判断は、たとえば「このプログラムを作ってほしい」と言われたときに、それをどう作るかという、いわば指示を実行するための判断でした。

一方、転職後に求められた判断は、そもそもどのようなプログラムを作るべきか、その中で自分はどう動くべきか、その機能をどのように世の中に活かし、届けていくべきか、というレベルの判断でした。当時の私には、こうした判断力は十分に備わっていませんでした。

転職後、必死に学び、周囲の方々にも教えを請いながら判断力を鍛えていきましたが、もちろんすぐに成果はでません。ある程度の判断力が身につき、周囲に認めてもらえるようになるまでには半年ほどかかりました。正直、人生の中でも一番と言えるほど厳しい時期でした。

しかし、このとき身につけた判断力こそが、その後25年以上にわたって外資系IT企業の第一線で働き続けることができた原動力になったと考えています。

エンジニアの判断が、技術を価値に変える

こうした判断力を、今のAIで代替できるかと考えると、非常に難しいと私は考えています。

私が25年間の現場で実感してきたのは、エンジニアの判断がプロジェクトの成否を大きく左右するということです。エンジニアは、技術的に可能かどうかだけでなく、顧客の状況、ビジネス上のリスクなど、さまざまな条件を考慮したうえで、その場における最適解を判断します。この判断が、プロジェクトの成功を本当に左右しているのです。

そしてこうした判断は、AIが示す一般的な回答とはまったく異なるものです。だからこそ、技術がどんどん複雑になる今、エンジニアの判断力はますます重要になっています。

エンジニアの判断が、技術を初めて価値に変える。

今はまさに、そういう時代になっていると強く感じています。

一方で、指示されたことを正確に実行するという仕事はどうでしょうか。そこにも判断は必要ですが、こうした仕事の多くは、今後AIによって代替可能になっていくと考えられます。だからこそ、これからエンジニアが活躍するためには、より高いレベルの判断力を持っているかどうかが極めて重要になるのです。

判断力をどう鍛えるか

この判断力はどうすれば鍛えられるのでしょうか。

日本の職場では、与えられた業務を確実にやり遂げることが長く重視されてきました。それ自体は日本のエンジニアの大きな強みです。ただその分、日々の業務の中で「何をすべきか」を自ら判断する経験を積む機会は、決して多くないのではないでしょうか。自分なりに判断して動こうとしても、まずは担当業務を確実にこなすことを求められる、という経験をお持ちの方も多いと思います。私自身も同様の経験をしてきました。

では、外資系企業に転職すればよいのかというと、それも一概にはお勧めできません。外資系IT企業は、判断力が強く求められる環境であることは事実です。しかし、判断力を体系的に鍛えるためのトレーニングが用意されているとは限らず、自力で判断力を身につけ、成果を出すことが求められます。私の場合は、幸いにも周囲の支えと時間的な猶予があったため、なんとか乗り越えることができました。しかし当時は本当に苦しく、同じことをもう一度できるかと問われれば、正直なところ自信はありません。

「エンジニアリング・ジャッジメント研修」を開発した理由

こうした思いから開発したのが「エンジニアリング・ジャッジメント研修」です。

私自身が外資系IT企業で25年以上かけて磨いてきた判断の考え方を、3〜4時間の研修プログラムに凝縮しました。

本研修では、エンジニアの判断力を高めるための「判断の原則」をベースに、自分の判断をどのように磨くか、さらにその判断をどのようにチームの合意形成につなげていくかを、講義だけでなくワークを通じて身につけていただきます。

本研修を受講いただくことで、判断力向上のための確かな土台を築いていただけると考えています。もちろん、一度の研修だけで完璧な判断力が身につくわけではありません。しかし、研修で学んだことを日々の業務で実践していただくことで、判断力を継続的に鍛えていくことができます。

日本のエンジニアには、もっと大きな可能性がある

私は、日本のエンジニアは非常に優秀だと考えています。外資系企業で長く働く中で、さまざまな国のエンジニアと仕事をしてきましたが、日本のエンジニアほど、任された仕事を丁寧かつ確実にやり遂げ、高い信頼感を持って仕事をするエンジニアはそう多くありません。信頼される仕事をするという点において、日本のエンジニアは世界でもトップクラスだと感じています。

だからこそ、判断力を鍛える機会が少ないことを大変もったいなく感じています。日本のエンジニアの強みに判断力が加われば、日本国内にとどまらず、世界で活躍できるエンジニアになれると私は確信しています。

ぜひ多くのエンジニアの皆さんに、本研修を受講していただきたいと思います。

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「エンジニアリング・ジャッジメント研修」にご興味をお持ちいただけましたら、インディゴソリューションズ株式会社までお気軽にお問い合わせください。

あなたの判断が、技術を価値に変えます。一緒に世界を変えていきましょう。

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